昨今の住宅価格

目次

5年前とは違う!「住宅価格高騰」の現実と、その背景にあるもの

本当に久しぶりなのですが、先日、ふと思い立って近所の住宅展示場へ足を運んでみました。ここ5年ほどは私自身、住宅関係の仕事から少し離れていたこともあり、純粋に「今の家づくりってどうなっているんだろう?」という興味津々な気持ちでした。

結論から言うと、かなり衝撃。

コロナ禍が発生した2020年頃を境に、住宅価格があまりにも急激に高騰している、という話は耳にしていましたが、実際にその変化を肌で感じると「これはもう、5年前とは全然違うんだ」と実感せざるを得ません。

お家が高くなった5つの原因

では、なぜここまでお家の値段が上がってしまったのでしょうか?その背景には、いくつかの複合的な要因が絡み合っています。

主な原因として、ざっと以下の5つに集約できるかと思います。これらの要因が重なり合った結果、住宅の建設コストは劇的に上昇しました。

  1. 基本的な建築資材の高騰(主に円安の影響)
    • 木材や金属など、家づくりの基本となる材料費そのものが、世界的な需要増と急激な円安によって大きく跳ね上がりました。特に、木造住宅などは原材料の多くを海外からの輸入に頼っているため、円安の影響がコストに直撃しています。
  2. 物流・エネルギーコストの高騰
    • 資材を現場まで運ぶための燃料費や運送費が上昇し、これもまた建築費全体を押し上げる要因となっています。
  3. 人件費の高騰(深刻な人手不足)
    • 建設業界における熟練工の不足は深刻で、人材を確保するための人件費が上昇傾向にあります。
  4. 電気、空調、衛生等の設備関係の高騰
    • 高性能なエアコンや給湯器、キッチン設備なども、原材料費や半導体不足などの影響で値上がりしています。
  5. 住宅の高性能化の推進
    • 省エネ基準の強化や、断熱性・気密性の高い家づくりが標準化しつつあるため、その分、使用する材料や工数が増加しています。

5年前と比べて、どれくらい上がったの?

具体的な数字を知りたい方は、建設物価調査会が公表している「建設物価指数」などで詳細を確認できます。これは、資材価格や労務費の変動を数値化した、いわば建設業界の物価指標です。

地域や工法、ハウスメーカーの規模によって差はありますが、私が調べた感覚では、少なくとも5年前と比べて1.5倍以上の値上がりは、もはや現実として受け止めざるを得ない状況です。

「5年前と同じ予算で、同じ広さ、同じ仕様の家を建てる」というのは、今や非常に難しい時代になってきているのです。

家づくりを考えている皆さんにとって、この現実を知ることは、今の予算計画を立てる上で非常に重要になります。住宅の高性能化は良いことですが、同時に価格の壁も高くなっている。

この課題にどう向き合うか、次回以降のブログでも深掘りしていきたいと思います!

鬼滅の刃に登場する「無限城」を実際に施工したら、坪単価いくらぐらいになる?

1・無限城の特徴と仕様

超大規模・多層構造:天井のない空間、無数の階層、巨大な吹き抜け
高級料亭のような豪華和風建築の意匠:障子、畳、木材、漆塗り、金箔などの内装
幻想的な照明・空間演出:特殊照明やプロジェクションマッピングが必要
構造安全性の確保:地震対策、耐火性、空調・排煙設備などを現代基準で設計
・延床面積:仮に3,000坪(約10,000m2)と想定(アニメ描写ではもっと広そうですが、物理的に成立する範囲で)
・建築構造:RC基礎、鉄骨造、和風意匠仕上げ(大空間を確保するため)
・建物や各居室は稼働しないものとする(現実的には無理)
・設備:電気・空調・給排水・音響・消防など (可動装置分は不要)
・敷地・外構・設計監理・法定費用・予備費含む

2.ベースとなる建築費用(参考にする建築タイプ)

・一般的な木造住宅 約70万〜100万円 標準仕様
・高級和風旅館 約150万〜250万円 伝統建材・意匠重視
・特殊建築(美術館・寺院風) 約300万〜500万円 空間演出・構造強化含む

3.無限城建築の坪単価

無限城の仕様を特殊な商業施設(高級旅館)とした場合に「空間の概念を無視したような複雑な構造」と「豪華絢爛な和風の内装」は通常の建築コストには含まれない、特殊な設計・施工技術と高額な素材を要します。

高級和風旅館を基本建築費用のベースを250万円(坪単価)としても、その特殊な構造と豪華な内装から、非常に高い建築コストがかかると予想されます。この特殊性を考慮し、基本単価の200%(2倍)〜300%(3倍)の追加費用を見積もります。

ここでは中間値の250%(2.5倍)を「特殊費用」として加算します。

即ち、特殊費用については、250万円/坪×2.5=625万円/坪

先の基本費用に特殊費用を加算し、総推定坪単価を算出します。
総推定坪単価=250万円/坪+625万円/坪=875万円/坪

この推定での建築費用は、無限城の施工費用は坪単価、875万円程度が妥当と考えられます。

シェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次